「まごころ*花」は東日本大震災で被災した
岩手県の大槌町の仮設住宅暮らしの方の
生活支援が目的のプロジェクトです。

首都圏などのアーティスト達が
雑貨用の素材やパーツを制作・提供し、
そのパーツを使って仮設住宅で暮らす女性たちが
シュシュやブローチなどの雑貨を手縫いで仕立てあげ、
出来上がったハンドメイドの雑貨を
被災者支援バザーやネットショップなどで
全国のお客様に販売をして、その売上を
制作に関わった方の手にしていただくという支援です。
大塚さんの大槌町レポート/1月21日
 
1月21日〜22日の二日間、岩手県大槌町の仮設住宅で、まごころ*花プロジェクトのワークショップをして来ました。今回のレポートは、森のワークショップに同行して下さった大塚菜生さんに担当していただきました。いつもの森の目線ではなく、児童書の作家さんである大塚さんの目線が新鮮で面白いです!!

まごころ*花プロジェクトの活動、主旨については、この記事をお読み下さい。

このプロジェクト及びワークショップは、岩手県遠野市のボランティアネットワークの遠野まごころネットさんにご協力をしていただいて進めています。

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※文中のゆうもさんとは森祐子のことです、森のハンドルネームです。

1月21日(土)。
前日の深夜夜行バスに乗り、遠野駅に着いたのが予定より早い朝の五時半(私が乗った1号車)。
ひとつ前の降車場の「風の丘」で降りる者がいなかったせいか、いきなりの「到着」のアナウンスにシートを戻すのも忘れる者多くバスを降りる。
初対面とおぼしき男女十名ほどのボランティアを「ここから十分ほど歩きます」とひとりの男性が率先して皆を引き連れていった。
そのあと、2号車(ゆうもさん乗車)到着。

遠野まごころネットの拠点が、12月に引っ越しをしているため、私たちも不慣れであり、団体のあとを追いかけるようについていった。が、雪化粧の道に靴あとが幾層も重なり、たどるには難しく、地図を頼りに歩きはじめる。
その時、初参加の女子大生Sさんが率先して道を尋ねてくださり助かった。
Sさんも団体に遅れた1人、最初に声をかけた女の子に「実家に帰るだけだけど?」と返されヘタれそうになったと言う。あなたならこの先も大丈夫。
三人、ほとんどカンで浄化センターの入り口に到着。

新拠点は、浄化センターに隠れるようにあったため、一周してやっと入り口を見つけることができた。
提出のもの(ボランティア保険証明など)を見せ、受付を済ます。
四回目(ゆうもさん)にもなると慣れたもの? と思いきや、ちょこちょこ忘れ物があったことは伏せておく。
私は二回目以降は提出不要のものを持ってきていた。ホームページの注意事項をよく読むように。
荷物を女子部屋に置いて、今日車を出してくださるKさんを捜しにラジオ体操の始まった広場のすみでうろうろする。
携帯でKさんと無事に合流。各出発地に向かうバスや車を見送ってから、私たちもワークショップを開く大槌に向けて出発した。

同乗にMさん、王子さん。(←名前ではなく、そう呼ばれているイケメンのお兄ちゃん)
内陸の遠野から沿岸の大槌までの道のりは、釜石市内を経由して約一時間半。
この道をKさんたちボランティアはほぼ毎日往復していらっしゃる。頭が下がります。
途中、お昼の調達にコンビニに寄ってもらった。
「モモジロウがいる!」のKさんの声に、ゆうもさん、いち早く車を降りる。
モモジロウは、♂のキジ猫。いやトラ? 私は猫を知らない。ごめんなさい。このコンビニ前が領地(テリトリー?)なのか、運が良ければ会えるらしい。



猫好きのゆうもさん、しばしモモジロウを愛でる。モモジロウもゆうもさんになでられて気持ちよさそう。猫好きにしか触らせてもらえないようなので私は遠慮されておいた。
そうこう割愛して、大槌の集会所に到着。

少し説明すると、大槌町には現在四十八の仮設団地があり、私たちが向かった先は小鎚第6仮設に隣接する集会所。
時間は十時頃だったか。仮設のお母さんたち(花っ子隊)の都合で、ワークショップは昼からの予定なので私たちは奥の和室を借りて事前準備をはじめる。
ゆうもさんの仕事道具が並べられていくと、それだけで味気ないテーブルが華やかな雰囲気になり私もなんだか心が浮きだってきた。
隣の部屋では、受験直前の中学生の男の子がふたりやってきて、王子に勉強を見てもらっている。王子は大学を休学して、今、こうした活動やまごころの中心的班員として働いている。偉い。
かりかりとペンを走らせる音だけが響く部屋の隣で、ゆうもさんに手ほどきを受けながら、まず、クルミボタンブローチの生地をハサミで切っていった。



この生地には20の絵がプリントされていて(それもゆうもさんがていねいに事前準備している)その一つひとつにプロのイラストレーターさんの思いが込められている。
*花プロジェクトに惜しみなく「使ってください」と届けて下さった方々の絵なので、私も緊張しながらハサミを動かした。
お昼前になってお母さんの1人KHさんがやってきて、私たちの食事を心配してくださる。「買っているから」と伝えてもすまないらしく、イカの刺身と自家製のお漬物を差し入れして下さった。有難い。味気ない持参のおにぎりもごちそうに思えてきて、しっかり頂戴した。



その後、切り取った生地をぐし縫いしたり、クルミボタンにはめこむ作業を教えてもらっているうちに、花っ子のお母さんたち到着。
「悪いねぇ。おぐれて」
「せんせー、んだども、寒ぐないかぃ?」
東北弁の独特なイントネーションに包まれて、ああ、ここは岩手県の大槌なんだ、とあらためて思う。
昨今は、飛行機や電車で数時間でその土地に行けるものの、その土地が何であるか味わうこともなく帰ることが多い。
そうそう、この空気を肌で感じたかったんだよね〜と満足しながら作業の続きに勤しむ。ゆうもさんは、花っ子のお母さんたちとのやりとりに大忙し。
お母さんたちとの交流の時間は限られている。そのあいだに、今回、お母さんたちに身に着けてもらいたい技術や段取りを伝えることが先決と、先ほどよりきりりとなった表情で忙しく手を動かしていた。



気が付くと、隣の部屋がにぎやかになっている。
集会所は、仮設や近くに住む子供が気軽に遊びに来れる場所でもある。王子はこんどは保父さんになって大忙し。
ここにくると暇になることはないんだろうなあ。時に、1人三役も四役もこなさなければならないのだろう。
好奇心旺盛、元気いっぱいのEちゃんが、私たちのところにもちょこちょこやってきてはジャマ…お邪魔してきて色々話しかけてくるので、私たちも少しは構うことになった。
それもまた楽しで約束の終了時刻を迎え、片付けに入る。
KHさんがコーヒーを淹れてくださった。ほっとした表情の花っ子隊のみなさんのお顔をながめながら、このお茶のみも貴重なひとときなのだなあと感じた。

私たちを遠野に連れて帰って下さるKさんとMさんが、今日の作業を終えてお待ちかね。
子供達を残して帰るのは後ろ髪をひかれるものの、この後、私たちは、片道一時間二十分ほどの北上駅のホテルに向かう予定(つまり帰る時間を足すと約三時間かけて)なので、ゆっくりはしていられない。
日が暮れていく空を追いかけるようにして遠野に向かった。


仮設住宅でのワークショップ | comments(2)
Comment
mixiのゆうもさんの日記から来ました。
本当に素晴らしいですね。
人と人とのつながりが感じられて私も温かい気持ちになれました。
東北は今年は特に大雪で寒かったと思いますが、それでもお母さん達の用意してくださった食事や受験生を教えているという学生などいろいろな人間模様が伝わってきて、改めて絆の深さを感じました。
まだまだ完全な復興からは遠いのですが、それでも全国からこうやっていろいろな人達が協力してくださることが東北への復興への励みになっていると思います。
私も東北人として嬉しく思いました。

From.こまち 2012/01/27 9:14 PM


★こまちさん

コメントをどうもありがとうございます!!

このプロジェクトを開始してから二ヶ月毎に被災地域に行っていますが、
少しずつ復興しているということを肌で感じます。
行く度に「人間って温かいなぁ、強いなぁ」と
肌で感じて、逆に元気をいただいています。

今回のレポートは、私では書ききれないような細部まで
しっかりと書いて下さっていて、
大槌町や岩手の様子がよく伝えていただけています。

最近はテレビでの報道も少なくなってしまっていますが、
まだまだ私達でも出来ることがいっぱいあるんだなぁと
今回も強く思いました。
これからも応援していただけると嬉しいです♪

From.まごころ*花 森祐子 2012/01/27 10:42 PM














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